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2006/08/07 Mon
邪悪とは何か?

著者は、エーリッヒ・フロムの「悪について」を下敷きとして、
邪悪とは生長を阻害するものと定義し、
ナルチシズムと怠惰をその原因とする。

本書は、平易に、多くの臨床例を紹介して、
「邪悪」な人間が、いかに他人を傷つけながらも、自らをうそと無責任で合理化しているかを示す。
邪悪な人間が「うそ」をつくのは、「罪」の意識があるからであるが、邪悪な人間は、
それを反省することはなく、全てうそで合理化し、他人を傷つけ続ける。

また、集団の悪についても分かり易く触れ、
ナルチシズムと怠惰が集団に働くと、より増幅されて集団の悪は正当化され、実際に各行動を取る個人に無責任に陥らせることも示す。

人間は、自らの悪に気付き、自省と努力により変わることが出来る。
自らを悪から守るためだけでなく、自らが悪に陥らないために、まず悪に気付くことが必要である。

本書は、「悪」に気付くために、平易な良書である。

M.スコット ペック, M.Scott Peck, 森 英明
平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学
⇒エーリッヒ・フロムの「悪について」はこちらの記事で紹介
ヴィジュアルに分かる本棚を作りました!

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2006/08/05 Sat
「悪」を考えることは対極にある「善」を考えるために必要です。
タイトルは「悪について」となっていますが、いかに良く生きるかを考えるための良書だと思います。

非常に示唆に富む一冊。全ての人に読んで頂きたいです。



エーリッヒ・フロムErich Fromm )は、人間は基本的に下記2つの矛盾した傾向を自己の内部に持つ存在である、と説明します。
「生長」に向かう傾向(生を好む傾向、他・異への愛、独立)
退行に向かう傾向(死を好む傾向、ナルチシズム(客観性の欠如、他・異の排除)、近親相姦的共生依存)

善VS悪の価値観は、その個人が属する社会の価値観に適合するかどうかで決まる、
ということを、エーリッヒ・フロム自身認めていますが、もちろん①を目指すことを説きます。

いかに、①「生長」に向かうのか?

そのためには、まず、「自覚」が必要であることを指摘します。
①②の2傾向についての自覚、
また、自分自身の選択する行動によって引き起こされる「結果」についての自覚、です。

矛盾した内部を抱える人間は、それだからこそ、その矛盾した2傾向の行動のどちらを行なうか、の選択の自由があります。

然しながら、多くの人間が選択の自由がある時点での自覚がなく、
退行につながる選択を重ねてしまうことで、後戻りできない=選択の自由がなくなる状態にまで陥ってしまう、
とエーリッヒ・フロムは説きます。

つまり、矛盾した2傾向の選択が可能な時点での、自分の行動の結果とその傾向を「自覚」することで、
より①の傾向へ向かう選択を重ねていくべきである、と提示しています。

各章内の文章構成が全く整理されておらず、非常に読みにくく、
ポイントが掴みにくいですが、内容はとても素晴らしいです。
多少自分の頭を整理することの努力を強いられますが、その過程すら楽しむことができます。

臨床を中心とする筆者がその経験から、フロイト、マルクス、スピノザの思想を批判を交えて検証し、
その内容を歴史・社会の分析にまで適用していくため、
内容が非常に深く広く、とても思考を刺激される一冊です!!


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エーリッヒ・フロム, 鈴木 重吉

悪について





↓エーリッヒ・フロムが、「悪について」と対になるものとして著した、
愛するということ」。

鈴木 晶, Erich Fromm, エーリッヒ・フロム
愛するということ

↓エーリッヒ・フロムの一番有名な著作。
自由からの逃走」。
やっぱり読みにくさはあるみたいですが・・・
エーリッヒ・フロム, 日高 六郎
自由からの逃走 新版

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