「悪について」 エーリッヒ・フロム

「悪について」 エーリッヒ・フロム に関する記事です。
HOMEスポンサー広告スポンサーサイト

--/--/-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[RSS]

HOME書籍_心理・精神分析「悪について」 エーリッヒ・フロム

2006/08/05 Sat
「悪」を考えることは対極にある「善」を考えるために必要です。
タイトルは「悪について」となっていますが、いかに良く生きるかを考えるための良書だと思います。

非常に示唆に富む一冊。全ての人に読んで頂きたいです。



エーリッヒ・フロムErich Fromm )は、人間は基本的に下記2つの矛盾した傾向を自己の内部に持つ存在である、と説明します。
「生長」に向かう傾向(生を好む傾向、他・異への愛、独立)
退行に向かう傾向(死を好む傾向、ナルチシズム(客観性の欠如、他・異の排除)、近親相姦的共生依存)

善VS悪の価値観は、その個人が属する社会の価値観に適合するかどうかで決まる、
ということを、エーリッヒ・フロム自身認めていますが、もちろん①を目指すことを説きます。

いかに、①「生長」に向かうのか?

そのためには、まず、「自覚」が必要であることを指摘します。
①②の2傾向についての自覚、
また、自分自身の選択する行動によって引き起こされる「結果」についての自覚、です。

矛盾した内部を抱える人間は、それだからこそ、その矛盾した2傾向の行動のどちらを行なうか、の選択の自由があります。

然しながら、多くの人間が選択の自由がある時点での自覚がなく、
退行につながる選択を重ねてしまうことで、後戻りできない=選択の自由がなくなる状態にまで陥ってしまう、
とエーリッヒ・フロムは説きます。

つまり、矛盾した2傾向の選択が可能な時点での、自分の行動の結果とその傾向を「自覚」することで、
より①の傾向へ向かう選択を重ねていくべきである、と提示しています。

各章内の文章構成が全く整理されておらず、非常に読みにくく、
ポイントが掴みにくいですが、内容はとても素晴らしいです。
多少自分の頭を整理することの努力を強いられますが、その過程すら楽しむことができます。

臨床を中心とする筆者がその経験から、フロイト、マルクス、スピノザの思想を批判を交えて検証し、
その内容を歴史・社会の分析にまで適用していくため、
内容が非常に深く広く、とても思考を刺激される一冊です!!


⇒ノルン3姉妹のお気に入りブログ Neo 目次Topへ戻る






エーリッヒ・フロム, 鈴木 重吉

悪について





↓エーリッヒ・フロムが、「悪について」と対になるものとして著した、
愛するということ」。

鈴木 晶, Erich Fromm, エーリッヒ・フロム
愛するということ

↓エーリッヒ・フロムの一番有名な著作。
自由からの逃走」。
やっぱり読みにくさはあるみたいですが・・・
エーリッヒ・フロム, 日高 六郎
自由からの逃走 新版

⇒ノルン3姉妹のお気に入りブログ Neo 目次Topへ戻る





関連記事

[RSS]

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://norn3sisters.blog111.fc2.com/tb.php/51-b2365eb4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。